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2014.04.07 12:47

2014 多摩川桜と蕎麦の会

生まれ故郷九州に伝わる「おせったい」は、旧暦3月21日(現代では4月21日ごろ)に行われる弘法大師由来の伝統行事で、子どもだった僕は、気前よくお菓子をくれる家々を麻袋を持って訪ね歩いたものです。当時はその意味などまったくわからず回っていましたが、地域の順路や人や営みを理解する上で大変重要なことだったなあと感じるのです。

その「おせったい」の東京ローカライズ版をはじめて五年目。頑固親父のように、12時間立ちっぱなしでいると、蕎麦カウンター越しにいろんなものが見えてくる瞬間があるんです。続けているからこそ感じるんですよね。不易流行。変わらないもの、そして変わりゆくもの。毎年変わらず来てくれる人、海外にいたり予定が合わず、残念ながら参加できなかった人、新しく仕事に就いたり、結婚したり、子どもが出来たり、つまづいて顔を見せる事が出来なかったり、いろいろあるだろうけど、毎年僕がやっていれば戻れる場所になるんじゃないか、と続けています。僕と家内が元気で、仕事もうまく続いてなくちゃ、できないわけだけど、今年も開催できたことを、素直に感謝。

今年は、桜の開花タイミングが三年ぶりに合い、天気も晴れました。チリ沖地震による津波がまたもや三陸地方に来てしまったため到着が危ぶまれた「三陸復興牡蠣」「南三陸の生わかめ」も現地の方々の奮闘でなんとか無事到着。蕎麦の時間設定を二回に分けたことで、最後までしゃきっとした蕎麦を提供できたこと。無謀にも河川敷での綱引きやUstreamにもチャレンジしてみたこと。そうそう、28年ぶりにあった大分時代の友人が焼き場を仕切ってくれたこと。大槌町で出逢った大分県人が三年後に東京でこうやって会って、ずっと生わかめをシャブシャブしてくれたこと。あれもこれも、もしかしたら「おせったい」がつないでくれたのかなあって不思議な縁を感じた2014年、春。

「多摩川桜と蕎麦の会」、今年も無事開催することができ、春と桜と生命の息吹に再び出逢えました。来てくださった方々、手伝ってくださった方々、遠くから差し入れてくださった方々、全員へ…ありがとう…を言わせてください。

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